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5.16 奥飛騨温泉郷福地温泉「山里のいおり 草円(そうえん)」1泊2日の旅(その2) [湯治旅行/宿泊旅行]

<一日一楽日記>(落ち込みから脱却・幸せ膨らむ ※1
 明日今日の1泊2日で奥飛騨温泉郷福地温泉「草円(そうえん)」へ湯治に出かけた。昨日の日記では行き帰りの道中について書いたから、今日は宿のことについて書こう。

 小生はヘビースモーカーであり、近年、宿屋はどこもかも禁煙室になりつつあり、閉口している。奥飛騨温泉郷でベストスリーに入る人気旅館(福地温泉「長座(ちょうざ)」、新平湯温泉「山ぼうし」、福地温泉「草円(そうえん)」)のうち、「長座」は随分前に全館禁煙となり、特定の場所でのみ、つまり喫煙室でしか紫煙をくゆらすことができなくなった。禁煙室の名はたしか「燻処(いぶりどころ)」であったと思う。このネーミングはなかなかおつなものでいいのだが、玄関ホールにある囲炉裏端(薪を燃やし、ホールにけっこう煙がたなびいていて、きな臭い)まで、最初は禁煙にされてしまった。しばらくたって投宿したときは、囲炉裏端は喫煙可能となったが。
 でも、「草円」は全室喫煙可である。もっとも、「山ぼうし」のように気軽にたばこが吸える囲炉裏部屋があるわけではないが。「草円」の場合、灰皿がいい。陶器製でしっかりした蓋ができるようになっている。もみ消さずに、そのまま入れて蓋をすれば吸い残しは直ぐに消えてしまうからある。もっとも、締め切った部屋でたばこを吸うと煙草臭が室内あらゆる所についてしまうから、つとめて窓を開け煙が外へ出るようにしてたばこを吸ったが。
 なお、「草円」にも玄関ホールの近くに囲炉裏が2か所あるが、薪は1本だけで合成炭が主体だから、きな臭さが少ないせいか、どうやら禁煙のようであった。でも、チェックアウト後にコーヒーをよばれたときに、他に誰も客はいなかったから、ちゃっかり一服させてもらった。もっとも吸い殻は燃やさず、ポケット灰皿に収納したが。

 館内に自動販売機はなく、代わりに「“手動”販売機」が3箇所にあった。氷水で冷やされた(あるいは冷蔵庫の)飲み物を勝手に取り出し、その商品の個数を書き、ルームナンバーを記入しておけばいいのである。チェックアウトのとき、回収された購入表をもとに清算するのである。タダ飲みする御仁もいるかもしれないが、自動販売機の設置経費を考えれば、このほうが安上がりだろう。投宿したとき小銭を持ち歩かないゆえに、まず買ったことのない販売機の飲み物であるが、「“手動”販売機」の面白さにつられて、夕刻の湯上りの後にジュース、夜の湯上りの後に缶ビールと、2度も買ってしまった次第。

 ルームキーはたいていの宿は1つしかないのだが、この宿は2つ。入浴に出かけたとき、女房も長湯するから、部屋の前で待ちぼうけさせられることがままあるも、キーが2つだと時間を気にせず部屋に帰って来られる。これは有り難いサービスだ。

 館内に大浴場(露天風呂付き)、少し離れた所に露天風呂だけのが2つ(時間によって男女交替となる)、そして貸切風呂(露天風呂付き)が3つ。いずれも泉源は異なるも、よく似た感じで、硫黄の温泉臭がかすかに漂ってくる。前回は、貸切風呂が一番臭ったが、今回は大差なかった感がした。
 温泉にはいつもどおり夕方、夜、朝の3回入る。前回は、露天風呂、大浴場、貸切風呂の順であったが、今回は、貸切風呂、大浴場、露天風呂の順とした。これによって、露天風呂は両方、貸切風呂は2か所入ることができ、まだ入っていない残り1か所の貸切風呂がどんな形になっているか、朝の食後の散歩のときに覗いてみようと思ったが入室中であったがため、確かめられなかった。ここは、次回来たときのお楽しみである。
 比較的小規模な宿だから、大浴場といえど、こじんまりとした広さであり、露天風呂も小さい。でも、貸切風呂はけっこうな大きさで、こんなに大きな貸切風呂はまず例がない。今回入った箇所は昨年の箇所より少々狭かったが。
 最初に入った貸切風呂であるが、内湯は「熱湯(湯温44℃の表示)」と「温湯(湯温35℃の表示)」となっていた。前回は入ったかどうか記録になくって記憶にもないのだが、片方は熱すぎるし、片方は温すぎる。そこで、隣り合わせになっているから、桶で熱湯を温湯浴槽へジャンジャン移し、熱湯浴槽には水シャワーを継続的に放出し、これでもって熱湯は湯温42℃ぐらい、温湯は湯温36℃ぐらいにして専ら内湯を楽しんだ。
 こんな横着なことをしたのは、前回は外湯が適温であったのだが、今回は外湯は湯温44℃ぐらいあって、せいぜい2~3分しか入っていられなかったからである。
 大浴場(といっても内湯は狭くて全く入らず専ら外湯)や露天風呂は気持ち高めの湯温であったが、まずまず長湯が楽しめた。といっても、貸切風呂も含めて、小生の入り方は、体が温まりすぎたと感じたら、浴槽から出て全身を冷気で冷やすなり、水シャワーを全身に浴び、これを頻繁に繰り返すから、のぼせることは全くない。
 よって、何時間でも入っていられる。夕方は1時間半弱、夜は1時間、朝は1時間弱、こうして温泉を楽しんだところである。女房はいつも小生より若干短い時間の入浴だが、今回は小生とどっこいどっこいの長湯を楽しんだ。
 なお、前回の大浴場の外湯の湯温は43℃はあったろう、熱くてかなわんかったが、今回は40℃ほどであって、やはり湯温調整はなかなか難しいのであろう。
 今回も宿泊者は少なく、大浴場も露天風呂も誰も入っておらず、また、誰も入ってこず、完全貸し切りであった。広い浴場を一人貸し切りで、極楽、極楽。また、どの浴槽も寝湯ができる箇所があり、小生はこれが一番の好みだから有り難かった。
 この宿は15室あるが、駐車場には車が7台(前回は5台)であったから、バスで来た人があったとしても半分ほどは空いているといった状態で、食事処も半分近く空いていた感がし、ゆったりくつろぐことができた。

 一番のご馳走は、以上にしたためた湯治であるが、ついでのご馳走は食事である。「長座」も「山ぼうし」も食事は抜群にうまい。ここ「草円」もさすがにうまい。
 夕飯で特に気に入ったのは、岩魚の焼き魚の大きさだ。各宿、近年は小さな岩魚が多いのだが、前回と同様に、ここはけっこう大きかった。ついでに、岩魚の骨酒(これは奥飛騨名物であろうが、前回同様、実にうまい)に入っていた、十分に焼かれた岩魚も食べてしまった。岩魚の旨味は抜けてしまっているが、しっかり酒漬けされたパサパサの岩魚もけっこうおつな味がした。そして、ご飯のうまさ、これは前回驚いたのだが、今回はそこまでは感じなかったものの抜群にうまい。特別な有機米を釜炊きしたものであるから最高だ。
 若干残念だったのは、今回は料理が次から次へと出てきて、ぼいまわされて食べるのが忙しい。前回は1時間半ほどかかったろうに、今回は1時間で夕食が終わってしまった。近年、どこも、こうした傾向にあるようで残念だ。
 朝飯も前回同様にいい。奥飛騨では、必ずホウバ味噌(ホウという名の樹木の大きな葉に味噌を乗せ、その上にネギやキノコが乗っかっている)がでる。これを炭火の上の網(アルミホイルが貼ってある)に乗せ、そのままでは味噌が焦げるから、具を時々かき混ぜてやる。たいていの宿は味噌が塩っ辛すぎるのだが、ここはマイルドだ。そして、小生の食べ方は、ここにサラダの野菜を全部乗せ、味噌味の温野菜として食べる。サラダドレッシングは横に置いてあるから好都合だ。女房も、今回はそうして食べる。なお、サラダのミニトマトは湯豆腐の鍋に入れ、煮上がったらサラダドレッシングに漬けてから食べるのである。誰もこんなことはしないのであろうが、これが和風料理というもんだ。
 前回同様に、面白い趣向として、朝、餅付きの実演を見せてくれ、つき上げた餅を海苔巻きと味噌まぶしにしてふるまってくれたことだ。つきたての餅はやはりうまいものだ。

 温泉良し、食事良し。古民家造りの雰囲気良し、囲炉裏の煙の臭いよし。言うことなし。もうすっかり定宿にしてしまった「草円」である。なぜだか知らないが前回も今回もサービスポイントが付いて、次回は5千円引きになる宿泊券までいただけた。
 来年の今時分には必ず来ることに予定した奥飛騨温泉郷福地温泉「草円」である。

※1 2012.9.2別立てブログ記事で書きましたが、毎日何か楽しい出来事が少なくとも1つはあったはずであり、それを書き綴っていけば落ち込みから脱却できるとのことで、小生も“一日一楽”日記を付け始めました。
 また、このブログの2015.3.3の記事で紹介しました、ひすいこたろう著「ものの見方検定」に書かれている「小さな幸せに気づくレッスン」で次のように述べられています。
 「わたしは今日幸せでした。なぜならば…」、これの続きを3つ考えてから寝てください。寝る前に幸せを味わって眠ると、不思議と、朝起きたときの表情が違うんです。これも続けるとよくわかるのでぜひお試しくださいね。
 小生も早速これを始め、うち1つを記事にしたところです。


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<2日前の日記:夕食>(記憶力増強トレーニング ※2
宿食につき脳トレ休み

※2 2014.6.3ブログ記事「 100歳までボケない101の方法 」で書きましたが、その中で衝撃を受けたのが「2日前の日記を付けよう」で、次のように書かれています。
 記憶力を維持し、さらには高めることができ、ボケ防止に役立つ効果が大きいから、ぜひやってみてください。例えば2日前に食べたものを思い出すのはどうでしょう。前日のことならかなり鮮明に覚えていると思いますが、2日前となると途端にあやしくなりませんか。
 よって、小生も早速2日前の日記を付け始めたところです。
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