今年は里芋が豊作であった。連作が効かない里芋であり、今年は数年以上経った場所での栽培であったし、また、真夏に雨があったからダメージを受けなかったことが幸いした。
 小芋はイカと一緒に炊いたものがうまいが、親芋ではうまくない。
 今年は親芋も大きい。これは利用価値が小さく、昔は捨てることが多かったようであるが、今はJAの直売場に並んでいる。
 うちでも全部は消費できないが、親芋は芋田楽にするとうまい。なお、親芋の半分は大阪の妹にやるから捨てることはない。
 下ごしらえは女房任せだが、皮をむいて輪切りにし、茹で上げる。これがけっこう面倒とのことであるが、その先は小生の仕事になる。
 食卓に電気コンロを置き、金網を乗せる。晩酌をしながら、ときどきひっくり返し、焦げ目をつける。これで香ばしさが出る。
 あとは、うまく焦げ目がついたものから順次取り皿に移し、味噌を塗って好みの香辛料をかければよい。基本は一味唐辛子だが、小生は山椒を足す。
 なお、取り皿に移す前に、少し味噌を塗って味噌を焦がすと、より香りが出てよいようだが、面倒だからそこまではしていない。
 金網から1つ取ったら次の芋を乗せ、これがゆっくり少しずつ焼けていくから、ゆったりと夕食を取ることができ、これまた楽しいものとなる。
 今晩は、こうして芋田楽を味わうことができる。待ち遠しい晩酌。