明日はバレンタインデーである。
 高齢者となり、縁遠いものとなって久しい。
 バレンタインデーが2月何日なのかも忘れていた。
 ところが、今日、当店に、うら若き女性がお出ましになり、小生に“どうぞ、お召し上がりになって。”と、ご自分で作られた手焼きのクッキーを籠に入れ綺麗にラッッピングして手渡してくださった。
 緊張して、しどろもどろにしかお礼が言えなくて、気恥ずかしい。なんせビックリした。驚いた。そして、うれしかった。オレだってまだもらえるんだ!

 30歳そこそこのその女性は未婚で飲食店を経営し、調理場に立っておられる。少々遠い所にあるが、月に1回は女房と食べに行くし、そのとき、うちで採れた野菜を持っていくことが多い。
 今回の贈り物は、そのお礼を込めてのものであり、彼女の母親も一緒にご来店になった。そして、母親が、“この前いただいた大根、何て甘くて美味しかったこと。スーパーで買ったものとは全然違う。”と、感謝の言葉をくださった。
 精魂込めて栽培した野菜に、たいそうなお褒めの言葉をくださり、こんなうれしいことはない。

 贈り物を差し上げたり、いただいたり、贈った方ももらった方も喜び合う。
 素晴らしいことである。しみじみそう感じた今日の出来事。