昨日出かけた南信州にある昼神温泉「ユルイの宿 恵山」。
 午前中に奉仕活動があったりして、直行することにし、出発は午後1時。
 3時過ぎには宿に着き、運転の疲れを癒すためにしばし休憩し、ゆっくり温泉に浸かる。泉質は「単純硫黄泉」とあり、PHはたしか9.85とあった。かすかな硫黄の匂いと気持ちツルツルするのは、これによる。
 いつも通り1時間半も温泉に入っていた。露天風呂は去年より熱かった。水シャワーを挟んだり、岩の上で風に当たったりして体を冷やし、湯治を楽しんだ。
 さて、最大の期待のご飯であるが、昨年より味は落ちていた。少々水加減が多すぎた感がし、これによるものか、米が良くなかったことにもよるのか、その辺りのことは判別できない。それでも、一般の旅館に比べればかなり上等だ。お代わりをしてしまったのだから。
(ご飯について翌年に追記:3年連続して同じ時期に行ったのだが、年々味が落ち、3年目は普通のご飯になってしまった。よって、この宿へはもう行かないことに。)
 もう一つの楽しみは、予約しておいた川魚の骨酒3合。昨年はその場で頼んだためかアマゴの骨酒であったが、今回は山女が2匹入っていた。アマゴは横腹に赤い点々があるのに対し、山女は縦に太い縞模様があるから、簡単に見分けが付く。女房が少々飲んだから、足りなくなり、熱々の熱燗1合を注文し、これを入れてしばらくしてから飲む。十分に岩魚のうまみが出てきている。骨酒の飲み方はこうしたものだ。
 ところで、係のお嬢さん、たぶん4月の新規採用だろう。骨酒の注文があって席へ運ぶのは初めてだと言う。もう何十席へと飲み物を運んでいるであろうに、骨酒が初めてと聞いて、ビックリした。
 山の温泉宿へ行ったら、いつも骨酒を飲むのだが、こうした輩はごく少数派になってしまったようだ。いや、昔から少数派だったのかもしれない。団体で行ったときには飲んだ記憶がない。
 少々値が張る骨酒だが、山の温泉宿では必須のものだと思う。これなくして何しに来たのか分からない。ビールを飲んでる奴の気が知れぬ。などと一人気を巻いている小生であるのだが、そんな輩はやはり少数派なんでしょうね。
 でも、皆さんにおすすめします。山の温泉宿の料理によく合いますよ、骨酒は。

 温泉には夕食後も1時間入り、朝も1時間。夕食前と同様な入り方。朝は、露天風呂がますます熱くなっていた。源泉の湯の量などが一定せず、湯加減が難しいのであろう。こうしたことはちょくちょくあるようだ。
 夕食は総じて美味しかったが、朝食もまた美味しい。1日1食の小生、1日1.5食の女房であって、普段は2人とも朝食は食べないが、宿の朝食はいただくことにしている。係のお嬢さんが変に気を利かせて、「ご夕食のときご飯が美味しいとお代わりまでされましたから、朝食のご飯は大盛りでお持ちしました。」と来たものだから、残すわけには参らず、満腹となってしまった。
 ゆっくり休憩し、コーヒーをロビーで飲み、10時半ごろに宿を出発。1時間ほどかかって茶臼山の芝桜を見物。土日にはすごい人が来る人気スポットというが、それほどのことはない。ただいま拡張中で植え付け作業をやっていた。7部咲きと表示されていたが、ほぼ満開といった状態。残念なのは、山の天辺付近に芝桜の畑があり、水やりができないようで枯れているものがけっこうあったことだ。

 茶臼山からの帰りはどこにも立ち寄らず、途中、道の駅でタケノコを買っただけである。帰り道、どうも心が落ち着かない。茶臼山の枯れた芝桜が頭から離れないからだ。というのは、うちへ帰ったら、早速、只今育苗中のオクラとゴーヤのポット苗に水やりせねばならないのである。昨日の出発前にたっぷり水やりしてきたからまず大丈夫だろうが、帰宅は3時過ぎになろうから、少々気になっていた。でも、全く大丈夫であった。少々土が乾いていただけで、皆、シャンとしていた。

 こうして、昨年に引き続き、同時期に同じ宿へ湯治に行った旅は終わりました。来年もまた5月に同じ宿へ行きたいと思っているところです。新緑ドライブもいいものですからね。