正月セールのDMを出したり、歳末たばこ祭を始めたり、店内装飾を正月向けにしたものの、なかなか正月が来るという感じがしなかったのだが、今日、神棚に付ける〆縄を買ってきて、1年前の物と取替えを行なったら、やっと正月が来るという気分になれた。
 ここ何年も神頼みをしたことがないし、今日も何も頼みはしなかったのだが、こうした気分になれるとは不思議なものである。
 たぶん、これは、その昔(小生が小中学生の頃)、12月に入れば家中皆で〆縄づくりを行い、それを年末3日間、露天商の許可を取って岐阜市内の商店街で売るという商売をやっていたから、〆縄には想い出深いものがあるからであろう。
 特に、一社(普通の神棚)用の細く短い〆縄を編むのは、子どもでもできるから、毎日の手伝いとして、さんざんやらされた。
 でも、その作業は、けっこう楽しかった。と言うのは、子どもながら、自分で作ったものがまずまずの出来であり、ちゃんとした商品になって、それが売れる現場をしっかり見ていたのであり、また、時には自分も売り子になって売っていたからである。
 その売上で、小生と2人の妹の学費が賄えたのだから、子どもながら、ちゃんと仕事をしなきゃ、という気にもなった。
 こうしたことどもが思い出される〆縄である。
 そして、それを思い出し、楽しい気分にさせてくれたから、直ぐに正月がやって来ると感じたのでしょう。