<一日一楽日記>(落ち込みから脱却・幸せ膨らむ ※1
 国家間の日韓問題がこじれにこじれて、両国民にまでそのとばっちりがきてしまい、互いの国際交流行事が相次いで中止になっています。これを聞いて、憂鬱になりました。
 国家と国民は密接な関係にあって、切っても切れない縁にあるも、支配と被支配が付いて回り、国際問題となると、国民にとっては複雑で微妙な問題となります。というのは、異国の人たちとの交流がある場合、その当事者にとっては国家間の軋轢は、せっかく築き上げた友好関係に水を差しかねないからです。
 外交という国家間の問題、交流という人々の間の問題、これをちゃんと分けて論ぜねばならんでしょう。これをごちゃまぜにしてしまおうとするのが国家というものです。時の為政者は、国内問題の失態から逃れるための便法として、国民を対外問題に目を向けさせるのを常套手段にしています。今の韓国の大統領、文在寅氏が何年か前からその候補に挙げられていたときから、彼は政治家としては無能であって、大統領になったら反日攻勢をかけてくるのではないかとうわさされていたのを思い出します。それがどうやら現実のものとなってしまいました。実に困った問題です。

 ところで、日本(大日本帝国)が朝鮮を併合し、朝鮮人を支配した事実、この歴史的事実を、国民の側から正しく認識する必要があります。
 まず、日本側からの捉え。20世紀初頭、世界的に植民地支配の最終段階にあって、大日本帝国としては、朝鮮、満洲支配は、列強と互角に対峙する上で必要不可欠なことであり、特に朝鮮は対ロシアを考えたとき、ロシアに絶対に利権を与えられない地域でした。朝鮮併合によって、ロシアの進出が食い止められ、大日本帝国の国民(本邦の日本人のみならず朝鮮人も)は、ロシアによる殺戮を免れることができたと評価できましょう。
 でも、朝鮮側からは違った捉え方となりましょう。朝鮮王朝は清朝の冊封体制に組み込まれていたが、最初にロシアが入りかけ、そこへ日本が割り込んできて、大韓帝国(冊封からの離脱に際し名乗った)を植民地化するにとどめず、併合までしてしまった。文明も文化も劣っていた野蛮人である日本人に支配されるという、この屈辱、これには耐えられない。加えて、日本語教育、神道教育などなど誇り高き朝鮮文化を踏みにじる暴挙に打って出たことは許しがたいことである。ということになりましょう。
 この朝鮮側からは捉え方は、皆が痛切に感じたことでしょう。
 この点が、らしい文明も文化も育っていなかった台湾との大きな違いです。加えて、台湾の場合は日本支配よりも大陸から逃げ落ちてきた蒋介石一派の圧政がひどかったことにより、その比較から、親日傾向がとても強いという特殊性があります。

 朝鮮は、その地形的な側面から大陸文化が大きく入り込んでおり、これは中国大陸のみならず欧州大陸と同様に、激しい戦乱にもまれて生み出された文化です。地球を襲った寒冷化、これは歴史時代にも何度かあったのですが、その度に大陸中で、すさまじい殺戮・略奪が行われ、時には民族大移動も起きたのです。これが恒常化し、歴史時代は戦争に明け暮れたと言っていいでしょう。ここに、「侵略は正しい、略奪は正しい」という文化が生まれ、現在の国家間の紛争は正にこれですし、それに止まらず大陸に住む人々の根っこには、今でもこれが残っていると考えるべきです。平和ボケした日本人には思いもよらないことですが。
 そして、こうした文化の下では、侵略・略奪を受けた場合には「恨みは孫末代まで語り継ぐ」というものです。少なくとも「あの時に受けた屈辱は決して忘れない」ということになってしまうのです。
 こうした、いわばインターナショナルな、今風の言葉ではグローバルな文化を持たないのが日本人であって、「そんな昔のことは水に流して仲よくしようと」と、ノー天気なことを、日本人は皆そう思っているでしょうが、これは世界では全く通用しないのです。
 大陸がどこもかも歴史時代、少なくとも2千数百年間にわたって侵略され略奪されるという苦汁を味わい続けていた間、大陸から離れた島国の日本人は、島内で多少の小競り合いがたまにあっただけで、一時、元寇で緊張したものの、ずっと平和に暮らしていましたから、安寧を得るには「水に流す」というのが、国内的に一番の解決策となったにすぎないのです。

 ところで、もっと遅れた文化もあります。というか、崇高な文化が。
 それは、未開の地。「ニューギニアの原始食人族」の実態を1960年代に調査された食生態学者・西丸震哉氏の著「食生態学入門」から紹介しましょう。「食人族」というと激しい殺戮を繰り返しているやに思われますが、実態はまるで違います。それを説明すると長くなりますので、単に未開の地の民族文化と捉えてください。
 …ニューギニアの原始食人族には味に関係ある単語がひとつもない。ないということは必要がないことであり、意味がないことでもある。この地はほんとうにきれいさっぱりなにもない社会で、…盗み、不信、およそ人間社会にはごく当たり前にあるのも、…邪悪なもの、全てが存在しない平和な地であった。…
 原始社会人がわれわれよりも野蛮であるかどうか、ニューギニアの原始食人族と生活を共にすることで知ることができた。かれらは生きている人間の尊厳性を大切にすることでは、文明社会人よりも上である。いつもだれかが私の行動に注意していて、少しでも疲れているなとわかると、すぐに手をかしてくれるし、私がなにかをしようと考えると、その希望を正確に知って、たのみもしないのに喜々として先まわりしてやってくれてしまう。少しでも私がいらいらさせられたりすれば、たいへん失礼なことをしてしまった、と私の前にすわって殺して気がすむなら殺してくれという。
 人の心を傷つけることはかれらの社会では最悪の行為であって、そのために殺されても文句はいわないというのが、かれらの社会のごく一般的規則である。
 私が気安くかれらの失敗を許すと、そのあとは同じ失礼なことを二度としないように、絶大な注意を払うよになる。
 文明社会人では人の心を傷つけることをなんとも思わず、平気でそれをくりかえすのは、この原始社会人と比較したとき、本質的に野蛮なのはどちらなのかを考えさせられる。…
(引用ここまで)
 この文化は、相手に恨みを買われたら「殺して気がすむなら殺してくれ」と心から思うという、実に崇高な文化です。「水に流してくれ」なんていう甘っちょろいものではないのです。かくも文化には違いがあります。
 朝鮮人は、その過去の栄光から日本人を野蛮人と捉えているのですが、日本人はニューギニア食人族を野蛮人と捉えています。この捉え方が間違っているわけではありません。文明の遅れと一体となった、世界標準の文化の遅れ、これをたまたま野蛮と言っているだけのこと、そう捉えたほうがいいでしょうね。
 さて、この野蛮性を捨てたほうがいいのか否か。考えさせられます。
 今、グローバルスタンダードが行き詰まりをみせ、逆行現象が起きています。米国トランプ大統領の施策がそうですし、英国のEU離脱が顕著な例です。この際、思い切って文化も逆行させたらどうでしょうか。どの国の国民も認めようとしない「水に流す」文化を、日本発で大きく持ち出してはいかがでしょうか。殺伐とした大陸文化、これでは心の安寧が得られませんよね。理想は、ニューギニア食人族の文化ですが、これを持ち出すとなると、日本人は全員が命を差し出さねばならず、これは御免こうむるしかないですが。
 それにしても捨てがたいニューギニア食人族の文化、これは日本国内での人と人の付き合いには使えるでしょうが、なんだか殺伐としだした日本文化ですから、使うとしても、よほど慎重に吟味してから取り掛からねばならんでしょうねえ。

(参考記事)
 韓国人気質というものはどんなものか。韓国文化を知るうえで参考になりそうなものを過去記事「韓流100話」(木口政樹さんの著「おしょうしな韓国 ほのぼの韓流100話」からの抜粋)で紹介しましたが、そのなかから主だったものを下に貼り付けておきました。お時間がありましたら、お読みください。
12.15 韓流100話(その9)「大きいことはいいことだ」
12.16 韓流100話(その10)「カッコつける」

1.30 韓流100話(その15)「女性(女性のたくましさ)」
2.6 韓流100話(その17)「学力社会&若者文化」

2.27 韓流100話(その23)「お年寄り」
3.14 韓流100話(その26)「職業」
4.13 韓流100話(その32)「ジョッポ(族譜)」

4.15 韓流100話(その33)「ヤンバン(両班)」
 
 
<2日前の日記:夕食>(記憶力増強トレーニング ※2
 8品思い出す。うち1品は別のもの。他に2品。7/10で70点

※1 2012.9.2別立てブログ記事で書きましたが、毎日何か楽しい出来事が少なくとも1つはあったはずであり、それを書き綴っていけば落ち込みから脱却できるとのことで、小生も“一日一楽”日記を付け始めました。
 また、このブログの2015.3.3の記事で紹介しました、ひすいこたろう著「ものの見方検定」に書かれている「小さな幸せに気づくレッスン」で次のように述べられています。
 「わたしは今日幸せでした。なぜならば…」、これの続きを3つ考えてから寝てください。寝る前に幸せを味わって眠ると、不思議と、朝起きたときの表情が違うんです。これも続けるとよくわかるのでぜひお試しくださいね。
 小生も早速これを始め、うち1つを記事にしたところです。
※2 2014.6.3ブログ記事「 100歳までボケない101の方法 」で書きましたが、その中で衝撃を受けたのが「2日前の日記を付けよう」で、次のように書かれています。
 記憶力を維持し、さらには高めることができ、ボケ防止に役立つ効果が大きいから、ぜひやってみてください。例えば2日前に食べたものを思い出すのはどうでしょう。前日のことならかなり鮮明に覚えていると思いますが、2日前となると途端にあやしくなりませんか。
 よって、小生も早速2日前の日記を付け始めたところです。