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8.31 哲学者はたいてい自然科学者なんだ [学び]

<一日一楽日記>(落ち込みから脱却・幸せ膨らむ ※1
 断捨離読書をしていたら、その本の中に、デカルトの有名な言葉「我思う故に我あり」の真の意味は「我疑う故に我あり」ではなかろうか、と解説されていた。
 世の名言というものは、日本語訳されると意味がまるで違ってしまうことが往々にしてある。つまり、誤訳だ。そして、それが訂正されないまま通用してしまうというのが、この世の常でもある。
 よって、デカルトのこの言葉もそういう類のものかと、原文を調べることにした。
 ラテン語訳のCogito, ergo sum(cogito =我思う、ergo = 故に、sum = 我在り)が有名になったのであるが、当の本人は若干言い回しの違った表記を複数している。
 たぶん最初にこの言葉が登場したのは、1637年に公刊されたデカルトの著書『理性を正しく導き、学問において真理を探究するための方法の話(方法序説)。加えて、その試みである屈折光学、気象学、幾何学。』の中でのようである。当時、多くの本がラテン語で書かれることが多いなか、ラテン語の教育を受ける可能性が低かった当時の女性や子供たちでも読めるように、フランス語で書かれている。ここでは、Je pense, donc je suis(I think,therefore I am)が使われている。和訳より英訳したほうが捉えやすいから英語表記した。
 こうしてみると、日本語訳「我思う故に我あり」は、これで正しいとなる。
 さて、本書の中でデカルトが言いたかったのは、自然科学の真実であって、それは「屈折光学、気象学、幾何学」に関するものだ。しかし、その当時、ガリレオの審問と地動説の否認という事件があったがために、初版本は、宗教裁判によって異端とされることを恐れて、偽名で発行された。
 このように、哲学者デカルトは、実は自然科学者であったのである。
 その後において、本書の序文にあたる「理性を正しく導き、学問において真理を探究するための方法の話」いわゆる「方法序説」だけが有名になったのである。この「方法序説」の中に、哲学的思考が展開されており、それが広く注目されて、彼は哲学者の扱いになったといったところだ。もっとも、彼は、『省察』、『哲学原理』、『真理の探究』といった著書もその後に書いているから、哲学者としていいのではあるが。
 学問する、特に自然科学する、このときに最も重要なのが、「方法序説」の類である。巷には自然科学論文があふれかえっているが、こうしたことに触れた論文がどれだけあるか。極めてまれにしかない。
 その点、小生が書いた自然科学に関する拙論には、それを書いた。デカルト並みに。といっても、哲学的思考とは言い難く、単なる方法論ではあるが。
  
<2日前の日記:夕食>(記憶力増強トレーニング ※2
5品思い出す。うち1品は別のもの。他に1品。3/6で50点

※1 2012.9.2別立てブログ記事で書きましたが、毎日何か楽しい出来事が少なくとも1つはあったはずであり、それを書き綴っていけば落ち込みから脱却できるとのことで、小生も“一日一楽”日記を付け始めました。
 また、このブログの2015.3.3の記事で紹介しました、ひすいこたろう著「ものの見方検定」に書かれている「小さな幸せに気づくレッスン」で次のように述べられています。
 「わたしは今日幸せでした。なぜならば…」、これの続きを3つ考えてから寝てください。寝る前に幸せを味わって眠ると、不思議と、朝起きたときの表情が違うんです。これも続けるとよくわかるのでぜひお試しくださいね。
 小生も早速これを始め、うち1つを記事にしたところです。
※2 2014.6.3ブログ記事「 100歳までボケない101の方法 」で書きましたが、その中で衝撃を受けたのが「2日前の日記を付けよう」で、次のように書かれています。
 記憶力を維持し、さらには高めることができ、ボケ防止に役立つ効果が大きいから、ぜひやってみてください。例えば2日前に食べたものを思い出すのはどうでしょう。前日のことならかなり鮮明に覚えていると思いますが、2日前となると途端にあやしくなりませんか。
 よって、小生も早速2日前の日記を付け始めたところです。
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