SSブログ

1.30 がんで余命宣告されても余生を満喫すれば、がんはおとなしくなるも、生きる望みを失うとがんは一気に悪化する [前立腺がんと仲良く生きる]

<一日一楽日記>(落ち込みから脱却・幸せ膨らむ ※1
 先日の「1.28 スケベ爺であれば医者に見放された末期のがんが治ってしまう」に引き続き、日本講演新聞(旧:みやざき中央新聞)の記事、彦根市立病院緩和ケア科部長・黒丸尊治氏の講演録の一部を紹介しよう。(「とにかく元気が出る講演会 がん体験者が伝える命のメッセージ in 奈良」より)
(以下部分引用)

…肝臓がんになった70代のおじいちゃん「Aさん」です。がんが見つかったとき、Aさんは、当時の主治医から「手術をすれば問題なく良くなる」と言われました。
 Aさんは、「手術をしなかったらどれくらい生きられますか?」とたずねました。主治医が「3年くらいでしょうか」と答えると、Aさんは「3年生きられたら私は充分ですわ。ですから治療は受けません」と言って、その後は検査のみを受けられました。
 3年後、Aさんは私の緩和ケア外来を受診されました。そして、「私『3年の命』と言われ、もう3年過ぎました。ですから後は楽に逝かせてください」と言いました。
 とりあえずCTを撮ってみると、3年前からがんは全然大きくなっていませんでした。「ごくごく初期」と言っていいくらいのがんの状態でした。「腫瘍マーカーの数値が下がっていて、しかも全然大きくなっていません。もしかしたらあなたはこのまま良くなるまもしれませんね」と、僕はAさんに伝えました。「Aさんはきっと喜ぶだろうな」と思っていました。
 ところがAさんは、腕組みをして「そりゃ困った」と言うのです。「私はあと3年の命だと言われていたから、この3年間で世界20数か国を回ってみたり、充分すぎるほど人生を満喫してきた。もうやり切ったから、あとはスーッと逝かせてほしい。なのにここに来て、そんなに良くなってもらっちゃ困る」
 僕は、「とりあえずしばらく様子を見ましょう」とその場を収めました。でもそれから1年も経たないうちに、Aさんから、「先生、もうあかんかもしれん。診てもらえんか」と電話がかかってきたのです。
 「そんなわけないだろう」と思いながら検査をすると、確かに驚くほどがんが進行し、状態も悪くなっていました。結局、Aさんはそのまま緩和ケア病棟に入院し、1か月後に亡くなられました。
 Aさんのその不思議な状況について、僕はこう考えています。
 Aさんは、3年という期限を付けて、その中で充分に楽しもうとされ、実際に世界旅行をしたりして満喫されました。その喜びや充実感によって、きっと「心の治癒力」が高まったのです。だからAさんのがんの進行は抑えられたのだと思います。
 ところが、「これで全部やり切った、心残りなく逝ける」と思っていたのに、がんが良くなって、「このまま生き続けないといけない」ということになってしまった。Aさんにとって、今度はこの「生き続けること」がストレスになってしまったのです。だから急に状態が悪くなったのだと思うのです。
 Aさんのケースには、心の治癒力以外の要素が全くといっていいほど介在していませんでした。「心の状態で劇的に良くなったり悪くなったりした」という例でした。僕はAさんを通して、心の治癒力の影響力というものをさまざまと実感させられたわけです。
(以上、引用ここまで)

 いかがであろうか。
 小生思うに、このAさんというおじいちゃんは、珍しくしっかりとした死生観を持っておられた方であったのだろう。「死は怖くない、余命がはっきりすれば計画的に余生を過ごせ、実にありがたい。」と。まあ、しかし、がんの余命告知というものは、その後の「心の治癒力」でもって、いかようにも変わってしまう。先日紹介したBさんもそうだが。
 かように、がんであっても「心の治癒力」により余命宣告が外れることがけっこうありそうだし、また、例えがんであっても小生の場合のような進行が遅い前立腺がんともなると余命は全然定まらない。余命は交通事故に遭って1日かもしれないし、血管系疾患で10年、いや20年かもしれない。どうやら小生の場合、すこぶる五体満足がゆえに、いつまでたってもなかなかお迎えが来そうになく、終活の計画もうまく立てられそうにない。弱ったもんだ。
 
※1 2012.9.2別立てブログ記事で書きましたが、毎日何か楽しい出来事が少なくとも1つはあったはずであり、それを書き綴っていけば落ち込みから脱却できるとのことで、小生も“一日一楽”日記を付け始めました。
 また、このブログの2015.3.3の記事で紹介しました、ひすいこたろう著「ものの見方検定」に書かれている「小さな幸せに気づくレッスン」で次のように述べられています。
 「わたしは今日幸せでした。なぜならば…」、これの続きを3つ考えてから寝てください。寝る前に幸せを味わって眠ると、不思議と、朝起きたときの表情が違うんです。これも続けるとよくわかるのでぜひお試しくださいね。
 小生も早速これを始め、うち1つを記事にしたところです。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<2日前の日記:夕食>(記憶力増強トレーニング ※2
4日前を思い出す。0点

※2 2014.6.3ブログ記事「 100歳までボケない101の方法 」で書きましたが、その中で衝撃を受けたのが「2日前の日記を付けよう」で、次のように書かれています。
 記憶力を維持し、さらには高めることができ、ボケ防止に役立つ効果が大きいから、ぜひやってみてください。例えば2日前に食べたものを思い出すのはどうでしょう。前日のことならかなり鮮明に覚えていると思いますが、2日前となると途端にあやしくなりませんか。
 よって、小生も早速2日前の日記を付け始めたところです。
コメント(2) 
共通テーマ:日記・雑感

コメント 2

ひまわり

乳がんの治療中です

参考になりました。
by ひまわり (2024-01-31 09:13) 

どろんこ

ひまわり様、参考にしていただけてありがとうございます。
よろしかったら別立てブログの次の記事も参考になさってください。
「手術・抗がん剤・放射線照射」という“がん治療”を拒否する勇気を持ちましょう (右乳がん・左乳がんの発症原因の大きな相違を踏まえて)
https://blog.goo.ne.jp/miyakekazutoyo230910/e/6475149498c47992c4e90d02f267c874
by どろんこ (2024-01-31 14:00) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。