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3.3 ツクシが頭を出し始めた [グルメ]

 昨晩はフキノトウのてんぷらを食べた。年1回のフキノトウのてんぷらである。
 もう時期が終わりかけており、蕾を包む葉っぱが開いているものが大半だが、てんぷらにすれば味は変わらない。
 油の熱で苦味がかなり減り、香りは十分残るから、実にうまい。
 てんつゆに大根おろしをたっぷり入れて賞味したところである。

 さて、フキノトウが終わる時期には、ツクシの季節となる。
 例年、2月下旬なり3月始めには地面からツクシが頭を出す。
 2月27日に畑に行ったときには、まだ頭を出していなかったが、昨日3月2日にはあちこちで頭を出していた。
 ここ2、3日は暖かいからグングン伸びることだろう。しかし、週の後半は真冬並みの気温となる。となると、今度の日曜日(3月9日)にツクシ採りしようと思っても、まだ小さすぎるかもしれない。
 でも、今度の日曜日は畑仕事を予定しているから、どれだけかは摘んできたいと思っている。
 (下の写真は昨年の3月9日に撮影したもの)
DSCN0085.JPG

 当地では、小生が子供の頃に比べてツクシが少なくなったような気がする。
 ツクシを摘んで食べる人は今では随分と少なくなってしまったのだが、型のいいのがたくさん生えている場所は限られており、皆がそこで摘むから早めにそこで摘んでこないと型のいいのが手に入らない。よって、少々焦る。
 ツクシというものは、当地では子どもの頃の話だが、他人の畑の土手に生えているものであっても誰でも勝手に摘んで良いしきたりになっていた。きっと今でもそうであろう。だから、早い者勝ちになってしまい、焦るのである。
 でも、穴場がある。“えっ、ここ採っていいの?!”という場所があり、実に型がいいツクシを毎年そこで採っている。もっとも、半坪ほどの狭い場所ではあるが。

 ツクシは小生の好物だが、女房がことのほか好みにしており、毎年、小生が少なくとも3、4回は摘んでくる。これからの時期、ツクシ採りをしている人をときどき見かけるのだが、皆、おばちゃんである。
 おっさんがツクシ採りをしている姿を見たことはなく、小生は男であるからして、いつも気恥ずかしい思いで周りを気にしながらこそこそと摘んでいる。
 なぜ、女房がツクシ採りに行かないかというと、ツクシが頭を出す時期とスギ花粉が飛ぶ時期が一致しており、花粉症がひどい女房がツクシ採りに行くとなると、決死の覚悟がいるからである。
 そうしたことから、我が家ではツクシ採りの仕事は亭主の役割となる。
 これは有り難いことでもある。なぜならば、面倒なツクシのハカマ取りを女房の役割として押し付ければいいからだ。

 さて、ツクシの料理法であるが、料理屋さんでは口取りにツクシだけの煮物が出てくるのだが、風味を味わうにはこれで良い。しかし、量多く食べるとなると、味がくどすぎる。そこで、我が家の伝統として、「小松菜を多めに入れた卵とじ」としている。なぜか小松菜が合うから不思議なものだ。3月いっぱい、何度かこの卵とじを賞味できるであろうから、今から楽しみである。
 当家の春の七草は、フキノトウに始まり、それが終わればツクシとなり、少し時期を置いてセリでもって終わる、三草である。いずれも自生の旬のものが味わえるから有り難いものだ。
 ところで、春の七草に「フキノトウ、ツクシ」が入っていない。本来ならこれらを入れるべきだろうし、野菜として定着し切っている「大根やカブ」が入っているのはおかしい。たぶん「七草粥」として一度に全部を口に入れたいからだろうが、セリは旬の収穫時期がずっと遅くなり、少々無理があるのではなかろうか。

 最後に、薬屋の身であるから、ツクシの薬効にも触れておこう。
 いろいろ調べてみたものの、あまりパッとしたものはないようだが、各種のミネラルが多いのは確かなようだし、そしてポリフェノールなどの抗酸化物質も多く含まれていると思われる。
 ヒトも春になれば新陳代謝を高めようとする。これからの時期、新陳代謝を円滑にしてくれるミネラルはしっかり補給したいものだ。そして、ストレスで大発生する活性酸素を消してくれる抗酸化物質も同様だ。
 なお、ツクシには毒があるとも言われるが、これは食べ過ぎた場合のことと考えて良く、野草全般にその傾向がある。ときどき少しずつ食べれば何ら問題はなく、逆に体にいいと言える。

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