2.7 秋に食し、肺の滋養になる穀類は「黍(きび)」か「稲(米)」か [学び]
<一日一楽日記>(落ち込みから脱却・幸せ膨らむ ※1)
ある方のブログにコメントした。桃太郎には黍だんごが合うのは、中医学五行論からしてそのようになろうと。そのコメント返しに、五行論には「金:桃:黍」というものの他に「金:桃:稲」というものもあり、諸説あるんですね、とあった。
あれれ?である。こうなると調べねばならぬ。手持ちの教科書を引っ張り出したり、資料を見たり、ネット検索したりしてまとめてみた。その結果は次のとおり。
なお、この表の見方は、こうなります。一番左の列の場合、春は「木(もく)=草木が勢いを増す」の季節で、肝(肝臓など)がとりわけ働き出す。「春は曙」と言うように、日が登る東と関わりが深い。体(肝)に良い食べ物は、果物なら李(すもも)、穀類なら麻の実である。
五行色体表(抜粋)
木 火 土 金 水
(もく) (か) (ど) (ごん) (すい)
肝 心 脾* 肺 腎 (注*)「脾」は脾臓ではなく膵臓と考えたほうがいい
春 夏 土用 秋 冬
東 南 中央 西 北
李 杏 棗 桃 栗
(すもも) (あんず) (なつめ)
(ここまでは異説なし、五穀で異説多し) 【出典】
小豆 麦 粳米 黄黍 大豆 【素問 蔵気法時論篇 第二十二】
(うるち米)(黄きび)
麻 麦 稷 稲 豆 【素問 五常政大論篇 第七十】
(粟(あわ))
麻 麦 粳米 黄黍 大豆 【霊枢 五味篇 第五十六】
麻 麦 稷 黍 豆 【霊枢 五音五味篇 第六十五】
麻(稗) 麦 米 黍(粟) 大豆 【小生の手持ちの教科書】
(ひえ)
いやーあ、ビックリ! 五穀がここまで違うと、どれもこれも信用が置けないではないか。
なぜにこんなことになったのか。これは、きっと紀元前に完成を見たと言われる中医学大典『黄帝内経』が原典であることは間違いないのだが、仏典同様、中国は内乱で皇帝が代わると前の皇帝時代の書物は全部燃やされてしまうことがあるようで、『黄帝内経』は現存せず、何百年も経ってやっと復刻されるも、その時代に相応しいものに何人かの手によって書き直されたことからだろう。その復刻版も現存せず、再復刻されたから、より変わるのは必然。
でも、五行のうち変わりうるものは農畜産物ぐらいのものと思われ、五肉に一部異説があるも五果(果物)は異説がないようであり、幾つもの異説が登場しているのが五穀。
これは、主食となる穀類の品種選択や品種改良もあったりして歴史的作付け変化が大きかったことの現われであろう。
こうしてみると、中国大陸での穀類生産が一様でなかったと想像され、実に面白い。
そして、中国大陸では、米は南西部での生産であり、米の主産地からは中国大陸を支配した皇帝が誰一人登場しておらず、毛沢東が最初だ。よって、その昔は米はローカル色が強かったのであろう。
なお、五穀に諸説あるも、「土用:中央」に合うものとして「米」となっているものが多いのは注目に値する。「土用」は季節の変わり目であり、農繁期でもある。力仕事をするのに「米」が一番威力を発揮するということではなかろうか。そして、「中央」(=皇帝の本拠:非米作地帯)にも合うということは「米」が一番美味しかったということになろうか。
五行論の五穀、随分と勉強させられたが、まだまだ興味は尽きない。
<2日前の日記:夕食>(記憶力増強トレーニング ※2 )
単品料理につき脳トレならず
※1 2012.9.2別立てブログ記事で書きましたが、毎日何か楽しい出来事が少なくとも1つはあったはずであり、それを書き綴っていけば落ち込みから脱却できるとのことで、小生も“一日一楽”日記を付け始めました。
また、このブログの2015.3.3の記事で紹介しました、ひすいこたろう著「ものの見方検定」に書かれている「小さな幸せに気づくレッスン」で次のように述べられています。
「わたしは今日幸せでした。なぜならば…」、これの続きを3つ考えてから寝てください。寝る前に幸せを味わって眠ると、不思議と、朝起きたときの表情が違うんです。これも続けるとよくわかるのでぜひお試しくださいね。
小生も早速これを始め、うち1つを記事にしたところです。
※2 2014.6.3ブログ記事「 100歳までボケない101の方法 」で書きましたが、その中で衝撃を受けたのが「2日前の日記を付けよう」で、次のように書かれています。
記憶力を維持し、さらには高めることができ、ボケ防止に役立つ効果が大きいから、ぜひやってみてください。例えば2日前に食べたものを思い出すのはどうでしょう。前日のことならかなり鮮明に覚えていると思いますが、2日前となると途端にあやしくなりませんか。
よって、小生も早速2日前の日記を付け始めたところです。
ある方のブログにコメントした。桃太郎には黍だんごが合うのは、中医学五行論からしてそのようになろうと。そのコメント返しに、五行論には「金:桃:黍」というものの他に「金:桃:稲」というものもあり、諸説あるんですね、とあった。
あれれ?である。こうなると調べねばならぬ。手持ちの教科書を引っ張り出したり、資料を見たり、ネット検索したりしてまとめてみた。その結果は次のとおり。
なお、この表の見方は、こうなります。一番左の列の場合、春は「木(もく)=草木が勢いを増す」の季節で、肝(肝臓など)がとりわけ働き出す。「春は曙」と言うように、日が登る東と関わりが深い。体(肝)に良い食べ物は、果物なら李(すもも)、穀類なら麻の実である。
五行色体表(抜粋)
木 火 土 金 水
(もく) (か) (ど) (ごん) (すい)
肝 心 脾* 肺 腎 (注*)「脾」は脾臓ではなく膵臓と考えたほうがいい
春 夏 土用 秋 冬
東 南 中央 西 北
李 杏 棗 桃 栗
(すもも) (あんず) (なつめ)
(ここまでは異説なし、五穀で異説多し) 【出典】
小豆 麦 粳米 黄黍 大豆 【素問 蔵気法時論篇 第二十二】
(うるち米)(黄きび)
麻 麦 稷 稲 豆 【素問 五常政大論篇 第七十】
(粟(あわ))
麻 麦 粳米 黄黍 大豆 【霊枢 五味篇 第五十六】
麻 麦 稷 黍 豆 【霊枢 五音五味篇 第六十五】
麻(稗) 麦 米 黍(粟) 大豆 【小生の手持ちの教科書】
(ひえ)
いやーあ、ビックリ! 五穀がここまで違うと、どれもこれも信用が置けないではないか。
なぜにこんなことになったのか。これは、きっと紀元前に完成を見たと言われる中医学大典『黄帝内経』が原典であることは間違いないのだが、仏典同様、中国は内乱で皇帝が代わると前の皇帝時代の書物は全部燃やされてしまうことがあるようで、『黄帝内経』は現存せず、何百年も経ってやっと復刻されるも、その時代に相応しいものに何人かの手によって書き直されたことからだろう。その復刻版も現存せず、再復刻されたから、より変わるのは必然。
でも、五行のうち変わりうるものは農畜産物ぐらいのものと思われ、五肉に一部異説があるも五果(果物)は異説がないようであり、幾つもの異説が登場しているのが五穀。
これは、主食となる穀類の品種選択や品種改良もあったりして歴史的作付け変化が大きかったことの現われであろう。
こうしてみると、中国大陸での穀類生産が一様でなかったと想像され、実に面白い。
そして、中国大陸では、米は南西部での生産であり、米の主産地からは中国大陸を支配した皇帝が誰一人登場しておらず、毛沢東が最初だ。よって、その昔は米はローカル色が強かったのであろう。
なお、五穀に諸説あるも、「土用:中央」に合うものとして「米」となっているものが多いのは注目に値する。「土用」は季節の変わり目であり、農繁期でもある。力仕事をするのに「米」が一番威力を発揮するということではなかろうか。そして、「中央」(=皇帝の本拠:非米作地帯)にも合うということは「米」が一番美味しかったということになろうか。
五行論の五穀、随分と勉強させられたが、まだまだ興味は尽きない。
<2日前の日記:夕食>(記憶力増強トレーニング ※2 )
単品料理につき脳トレならず
※1 2012.9.2別立てブログ記事で書きましたが、毎日何か楽しい出来事が少なくとも1つはあったはずであり、それを書き綴っていけば落ち込みから脱却できるとのことで、小生も“一日一楽”日記を付け始めました。
また、このブログの2015.3.3の記事で紹介しました、ひすいこたろう著「ものの見方検定」に書かれている「小さな幸せに気づくレッスン」で次のように述べられています。
「わたしは今日幸せでした。なぜならば…」、これの続きを3つ考えてから寝てください。寝る前に幸せを味わって眠ると、不思議と、朝起きたときの表情が違うんです。これも続けるとよくわかるのでぜひお試しくださいね。
小生も早速これを始め、うち1つを記事にしたところです。
※2 2014.6.3ブログ記事「 100歳までボケない101の方法 」で書きましたが、その中で衝撃を受けたのが「2日前の日記を付けよう」で、次のように書かれています。
記憶力を維持し、さらには高めることができ、ボケ防止に役立つ効果が大きいから、ぜひやってみてください。例えば2日前に食べたものを思い出すのはどうでしょう。前日のことならかなり鮮明に覚えていると思いますが、2日前となると途端にあやしくなりませんか。
よって、小生も早速2日前の日記を付け始めたところです。
『おしょうしな韓国』からの抜粋、楽しく読ませてもらってます。
きょうの『黄帝内経』のお話もおもしろいですね。
今は冬なので「豆」「大豆」を食べるのがいいんでしょうね^^。
「豆」と「大豆」と別々にありますが、ともに大豆と考えていいのでしょうかね?
麦が不動の穀物になってますね。夏は麦ですね。
きょう2月9日は韓国の平昌で冬季五輪が開幕します。
北とのやりとり(駆け引き)の中で合同チームなども誕生し
なんとか大きな問題もなく開幕式を迎えられそうです。
小平など強い選手も参加する五輪。
ごゆっくり、お楽しみのほど。
by 天安 (2018-02-09 10:23)
天安さん、コメント有り難うございます。
「豆」と「大豆」と別々にありますが、「豆」には「小豆」や「空豆」が昔の中国にもあり、「小豆」が春に位置していたりと、いろいろですが、その昔の栽培の量からして「豆」は「大豆」と考えていいと小生は思っています。
なぜ冬に「大豆」なのか?これは一説(たぶんそうでしょう)に「大豆」は「腎臓」の形に似ているから、腎臓には大豆がいい、ということでしょう。
なお、「五穀」に「豆類」が入ってくること自体がおかしいと小生は思っています。その粒の大きさからして、「五豆」があっていいのではないかと。たぶん昔の中国に、5分類できるほどの豆類が栽培されていなかったからでしょうが、今の時代、これは改定すべきもの。そう思います。
ところで、2月4日立春から、もう春です。「麻の実」を食べなきゃいかんのです。そんなものあるの?となるのですが、ネットでちゃんと売っています。小生は食べたことないですが。
夏に麦は必然です。唯一夏に収獲できる穀類は麦ですから、旬の物を食べよ、ということになります。その他の穀類は秋なり秋の土用に収獲されますから、それを各季節に無理やり配当したような感がします。そして、様々な穀類のうち最も収穫時期が遅いのが米で、これは「秋の土用」(10月20日頃~11月6日頃)かそれ以降になることから、「土用=米」じゃないかと想像しているのですが、ちゃんと調べていませんので、ブログ記事のような説明をしたところです。
ついでながら、「五果」に「栗」が入っているなんて異様です。「冬」は「リンゴ」か「みかん」でなきゃ、おかしい。その昔の中国ではどちらも栽培されていたようですが無視されています。「栗」は「五豆」に入れるべし、です。
中医学や漢方に長けた先生がいっぱいいらっしゃるのに、どうして「新五行色体表」を作らないのか!と怒りたくもなります。
そのうち、素人の自分で勝手に作りましょうかね。
オリンピック楽しみにしています。小生の好きなアルペンスキー、なかでもダウンヒルやスーパーG、日本人でこれに出る選手はいないものですから近年は4年に1回しかテレビでやらない。これを見たいのですが、はたして放送されるかどうか。
来週末に3年ぶりにスキーに行ってきますから、超スローモーションのダウンヒルとスーパーG(スラロームができる器用さがない)を楽しんできます。
by どろんこ (2018-02-09 12:13)