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2.26 フンザ王国のことだけは覚えておこう [学び]

<一日一楽日記>(落ち込みから脱却・幸せ膨らむ ※1
 10年ほど前に買った本「DNAだけで生命は解けない~場の生命論~」、著者は英国の生物学者である。メチャ難解で読み解くのに骨が折れる、というより小生の頭ではとうてい理解不可能であった。たぶん2回回り読んだと思うが。
 こんな本をいつまでも書棚に置いといても邪魔になるだけだから、久しぶりに断捨離読書しようと思い立ち、2月に入ってから少しずつ読み込んでいった。しかし、難かしすぎて今回も全く歯がたたなかった。というよりは、内容が全然わからんのは“訳者が悪い。直訳も度が過ぎる。”と訳者の翻訳能力に注意がいってしまい、読み込もうとする意欲が湧かなかったから、チンプンカンプンのまま終わったのだろう。
 そこで、気を取り直して、2回回り読むことにした。少しは理解できた。でも250ページある本の3分の1ほどのところまで。ここまでは、数学のフィボナッチ数列が生物の生長形を形作ったり、ロジスティック関数がカオス現象を引き起こし、生命体や生物の群もそれに従ったりすることを、数学の参考書を眺めつつ、なんとか理解できたところである。しかし、その先となると、壁はあまりに厚い。
 幾章もかけて、動物の社会的行動の必然性を言っているようではあるが、その論理的説明が小生の頭では何とも理解できない。“もう読むのは止め!”と、本を放り投げる。
 しかし、1か所だけ気になる箇所があった。たぶん、人間の社会的行動がうまくいっている例として紹介されているのだろうが、フンザ王国のことがべた褒めで書いてあった。
 そのフンザ王国についてネット検索しても、就学率が非常に高いことしか見つからず、この本を明日にでも捨ててしまうが、内容が内容だけに、ここの箇所だけはどうしても残しておきたい。そう思って、破り取ったのだが、これをどこかに置いといても、そのうち失くしてしまうだろう。
 そこで、以下に書き留めておくこととした。これなら絶対失くさない。“しょうもないことやってるな”となりましょうから、以下はお読みにならなくてけっこうです。

「DNAだけで生命は解けない~場の生命論~」(1998年発刊)
第7章 質の科学 フンザにおける健康
 パキスタンの最北に位置するフンザ渓谷は海抜7500フィートにあり、そのヒマラヤの山頂は20000フィートを超えてそびえている。この谷に住む人々は、生物、社会、文化そして生態系のすべての面において「健康さ」の際立った例として広く知らされている。ここは比較的最近まで近づきがたく孤立していた。そこでフンザは、ライフスタイルと「環境」との関係がよく溶け合っており、ヒトの可能性を全開にして見事に「自然」と「社会」の間のバランスをとっている。イギリスの軍医R.マッカリソンは1903年当時のイギリス領インド北部であったこの地に配属された。彼の受け持ち区域はフンザ王国を含んでおり、次のように記録している。「私自身の経験から見て、体格の完全さや一般的な病から解放されている点において卓越している人種の例といえる。…これらの人々の間では寿命は極端に長く、中央部でわたしが数年間(1903~1910)に彼らに与えた治療は主に、不慮の外傷の手当て、老人の白内障の治療、まぶたのいぼを取り除く手術、あるいは疾病の治療とはまったく関係のない食事の配達といった仕事であった。」
 幼児の死亡率は非常に低く、また、3歳までの子供の世話が次の妊娠によって妨げになることがないように、家族は年齢差の広い2~3人の子供を持つ。もし母親が上の子供に食事を与えている最中なら、妊娠中の胎児が栄養不良に陥ると信じられているのである。訪れた医師のP.D.ホワイトは1964年に次のように報告している。90歳から110歳までの男子を診察していても、心臓病、高血圧、あるいは高コレステロールの兆候は誰にもない。彼らは両眼1.0視力を持ち、欠歯はない。3万人の地域で、血管、筋肉、臓器、呼吸あるいは骨の系統に関する疾病はまったくなかった。死ぬときには死因を見つけることはできない。彼らはこの極度に高いレベルの健康をどのようにして保つっているのだろうか。
 フンザは主に菜食主義で祭の日にいくらかのヤギの肉を食べるだけである。農業は広範な谷の段丘で行われ、灌漑はよく発達して山川から定期的に給水され、さまざまな穀物、野菜そして果物をつくっている。アンズが主な産物で、世界的に有名になっている。果物は夏に乾燥させ、穀類や根菜といっしょに貯蔵して、長く厳しい冬に備えている。すべての有機ゴミは注意深くあつめて土壌に返し、ヤギ、ロバ、ウシ、ポニー、さらにはヒトの下肥も土壌に返し、土を肥やす。ヤギやウシは多くはないが、それは食料としてはあまり消費しないからである。
(農薬、化学肥料に関する1段落を削除)
 フンザ王国は伝統的にイスラム教国であるが、ここでは彼ら独自の習慣を守っている。女性は、イスラムの規範からまったく解放されており、ベールはかぶっておらず、野外ではズボンをはいて働いているし、財産も相続する。アルコールはイスラムの国では禁じられているのに、フンザでは丘の中腹で栽培されたブドウから非常に効能の高いワインが醸造され、祝日には大いに飲まれている。男たちは建築技術や国家スポーツのポロに優れている。フンザではそのポロはルールのないゲームで、有名なポニーポロで巧みな乗馬を見せる。歯を失う原因は大抵このカオス的な激しいプレーにある。骨を折ってもほぼ3週間で完全に治ってしまう。彼らのスタミナは伝説的で、それはG.T.レンチの著作“健康の輪”からの次の引用に具体的に表れている。
 挿絵旅行家で学者でもあるA.スタイン卿は6月25日の朝帰ってきた使者を見て仰天した。その使者は、フンザの責任者がタシグルカンの公的なムンシ(インド人の通訳の意)へスタインの訪問の準備をさせるために遣わした者であったが、18日に出立していたから、帰還まで丸まる7日間要したことになる。彼は徒歩で280マイルを旅したこととなり、道幅は大体2~4フィート(約60~120センチメートル)の道を通って、ときには絶壁に突き刺された棒だけを支えにして、モンブランの最高峰にあるミンタカ峠を2度越したことになる。帰ってきた使者はまったく元気で、自分で成し遂げたことも異常とは考えていなかった。(1972年)


<2日前の日記:夕食>(記憶力増強トレーニング ※2
4品思い出す。うち1品は別のもの。3/5で60点

※1 2012.9.2別立てブログ記事で書きましたが、毎日何か楽しい出来事が少なくとも1つはあったはずであり、それを書き綴っていけば落ち込みから脱却できるとのことで、小生も“一日一楽”日記を付け始めました。
 また、このブログの2015.3.3の記事で紹介しました、ひすいこたろう著「ものの見方検定」に書かれている「小さな幸せに気づくレッスン」で次のように述べられています。
 「わたしは今日幸せでした。なぜならば…」、これの続きを3つ考えてから寝てください。寝る前に幸せを味わって眠ると、不思議と、朝起きたときの表情が違うんです。これも続けるとよくわかるのでぜひお試しくださいね。
 小生も早速これを始め、うち1つを記事にしたところです。
※2 2014.6.3ブログ記事「 100歳までボケない101の方法 」で書きましたが、その中で衝撃を受けたのが「2日前の日記を付けよう」で、次のように書かれています。
 記憶力を維持し、さらには高めることができ、ボケ防止に役立つ効果が大きいから、ぜひやってみてください。例えば2日前に食べたものを思い出すのはどうでしょう。前日のことならかなり鮮明に覚えていると思いますが、2日前となると途端にあやしくなりませんか。
 よって、小生も早速2日前の日記を付け始めたところです。
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