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1.14 岩魚の骨酒が飲める [湯治旅行/宿泊旅行]

 今度の日曜日に奥飛騨温泉へ湯治に出かける。
 その一つの楽しみが「岩魚の骨酒」である。
 山奥の温泉場へ行ったときは、いつもそれを注文する。
 今回の宿は女房がネットで調べたのだが、事前に要予約とあり、6千何ぼかする高額なものになっており、注文するのを止めようと言う。
 そんなバカな、である。いかにもおかしいから、行く日が近づいたら、電話で聞いてみてくれ、ということにした。
 そして、今日、女房が電話した。そしたら、3合で3千何がしとのこと。
 そうだろう、それが相場だ。
 有り難いことに、こうして今回も「岩魚の骨酒」を賞味できることになった。

 それにしても、ネットに書いてあるのは何なんだ。HPを作ってから、ちっとも更新していないのだろう。
 それはそれとして、「岩魚の骨酒」を注文する客は案外少ないのかもしれない。女房はそう言う。
 こんなうまいものはないのに、どうしてだろう。小生には合点がいかない。
 何年か前、ある温泉宿で、夕食の席についてから注文したら、できるかどうか分からないといい、しばらくしてできるとの返事があったから注文したのだが、注文してどれだけもしないのに届けられた。えらく早いなと思いきや、生臭い骨酒で往生した。生焼けの岩魚の骨酒を持ってくるとは、どういうことだ。焼き方も分からないのか。恐れ入る。
 こうしたことがあったから、女房は、注文する人が少ないに決まっているというのである。たしかに、食事場所で周りを見ても、ビールが多く、日本酒は少ない。まして、「岩魚の骨酒」らしきものを見ることはまれだ。 
 皆さん、日本酒離れしたのか、骨酒は高いから飲まないのか、そうしたことからかもしれないが、小生思うに、大半の人が飲んだことがないからだろう。
 “うちの宿の料理には「岩魚の骨酒」が合います。おすすめします。3合で3千なにがし。”と、ネットに書き込んだり、宿のパンフレットや夕食案内に紹介すれば、きっと注文する人が随分と増えることだろうに。

 「岩魚の骨酒」は、たいていの宿は夕食の席で注文できるのだが、あるとき、岩魚が手に入らずアマゴになりますが、と言われたことがある。味は変わらなかった。山女でも良かろう。川魚なら何でも良いのだ。
 ただし、塩焼きで食べるのとは焼き方が違い、焼くのに時間がかかる。
 よって、酒ができてくるのに少々時間がかかるのが難点だが、温泉場へ来たからには、ゆっくり食事すればいいのだから、待つのも楽しみのうちだ。

 小生が注文する骨酒は2合か3合だ。アルコールに弱いから、2合あれば十分だからだ。それを時間をかけて飲むから、半分も飲まないうちに骨酒が冷めてくる。気持ち強めの熱燗程度が一番美味しい。
 よって、骨酒の入れ物が温められるようになっているとあり難いのだが、そうした所はお目にかかったことがない。固形燃料で煮る鍋があったりすると、それを食べ終わったら、そこに骨酒の入れ物を乗せたりするのだが、たいした効果はない。専用の温め台を用意してもらえると有り難いのだが、と思う。

 その点、フグのヒレ酒はいい。フグ料理にはヒレ酒であり、これは、ガラスのコップに熱々の日本酒が入れてあり、1合弱だ。飲み終わったら、熱々の日本酒を注文し、それを注ぎ入れる。こうして、ヒレ酒が2度楽しめるのである。
 フグ料理も年に1、2度食べに行くが、ビールを飲んでいる人がけっこう多い。フグ料理には、フグのヒレ酒が一番だと思うのだが、日本人の味覚も相当バカになってしまったのだろうか。
 フグに限らず、日本料理にはやはり日本酒が一番合うのだが、日本人はアルコールの嗜み方を忘れてしまったのだろうか。

 イタリヤ料理も年に1、2度食べに行くが、イタリア料理には白ワインが合う。白ワインもいろいろあり、選択するのは難しいが、ウエイターに、この料理に合うワインはどれかと尋ねて注文すればまず間違いない。
 なお、小生はイタリアへは2回旅行したが、たいていのレストランにハウスワインがあった。その店(ハウス)の料理に合うおすすめのワインである。どの店も料理によく合っていた。
 そして、スウェーデンではビールしか合わない。魚料理が多いのだが、塩っ辛すぎる。ビールをお茶代わりにして飲むしかない。オーストリアのウイーンでも生ハムやソーセージが多く、これも塩分があるから、ビールが合う。
 このように、料理に合ったアルコールを選択する必要があり、ぴったり合えば、料理もアルコールも両方ともに美味しくいただけるのである。

 ところで、小生の晩酌は、というと焼酎の湯割が定番だ。ときには日本酒、ときには白ワインが合いそうな料理を女房が作ってくれるのだが、買い揃えるのは面倒だし、日本酒を熱燗にするのも面倒だ。でも、真夏は、焼酎の湯割りにするか、缶ビールにするか、その日の料理を見て決めている。もらいものの缶ビールを消費するためである。

 長々と酒談義してきたが、何日かすると「岩魚の骨酒」を賞味できるのだから、有り難いことだ。その日が来るのが待ち遠しい。 
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