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7.17 “屁”学入門 [学び]

<一日一楽日記>(落ち込みから脱却・幸せ膨らむ ※1
 「からだの雑学事典」(佐伯誠一)からの引用記事をここのところ書いているのだが、読み終わってみて、けっこう面白い記事が何本かあった。今日も、その一つを紹介。
(以下、部分的に引用)

 おならには2種類ある
 …腸内には…100兆個もの細菌がいる。これらの細菌が…食物のかすを発酵分解して、ガスを発生する。このガスがおならである。
 ところで、おならには、もう一つある。食物を飲みこむとき、空気も一緒に胃の中に入る。飲みこんだ空気は溜まり、やがて口に逆もどりしてゲップになるが、腸に送られ、消化器を通って、おならになって排泄される。
 つまり、おならには、…2種類がある。腸の働きの活発な人は発生するガスが多く、おならがよく出る。また、大口でご飯をぱくつく人も、空気を飲みこむから、ゲップやおならが多い。
 日本人の成人男子が1日に放つガスの量は400~2000cc。1回に出る量は、ふつう100ccぐらい。日本人は概して、食事をせかせか食べるから、おならの量が多い。お茶漬けサラサラは屁のもとだ。…もっとも、1回の量は個人差があって、50~500ccまで幅がある。おならを小出しにする人は1日に10回以上はしているわけ。1時間に2回も3回も放出する人がいる。

 おならも香水も、においは同じ
 口から飲みこんだ空気が、おならになって排泄されるが、このおならは音が大きくても臭くない。…反対に、体内で発生したガスのおならは臭い。…
 肉や豆などの蛋白質が腸内で分解するとインドールができるが、これが猛烈に臭い。澱粉が発酵するとメタンガスが出るが、これは無色無臭でにおわない。…インドールが、おならのにおいの元凶だ。日本人のおならは、それほど臭わないのに、西洋人のおならが、ものすごく悪臭なのも、肉食だからだ。
 ところで、香料、つまり、芳香の代表は、動物はジャコウ、植物ではジャスミンだが、どちらもにおいの素はインドールだ。インドールは、化学構造がジャスミン花精油と同じである。インドールは濃いと糞臭を感じ、薄めると芳香になる。おならも薄めると、悪臭転じて芳香を放つ。
 なお、腸内にはウエルシ菌といって、臭いおならをつくる細菌もいる。この細菌は老人になるとふえるから、老人のおならは臭い。

 日本中が待望したおなら
 …胃腸の手術のときも、多量に空気が入るから、おならが出る。手術後になかなか腸が動かず、おならが出なかったりすると、命にかかわる。
 昭和5年…浜口雄幸首相が…右翼青年の凶弾に倒れた。弾丸は腸壁を6か所つらぬき、首相は…大手術を受けた。
 腸壁の穴がふさがり、腸の機能が回復すれば、その証拠に、おならが出るはずだ。
「……それだのに、ガスがまだ出ない」と、国民は心配した。
 待ちに待ったおならが出たとき、新聞の号外は大きく報道した。
「待望のガス出る。今朝二時一五分」
「放屁一発天下にとどろく」
 暗い気持ちでいた国民が、どんなに喜んだかわからない。
 腹部の手術後の一発が待たれるのは、医学が進んだ今日でも変わらない。おならは腸の機能回復のあかしである。…

 宇宙旅行の大問題
 …宇宙食は、量は少ないが高カロリーなのでおならの生産率が高く、水素やメタンガスの発生量も多い。
 NASA(米航空宇宙局)で実験したところでは、ふつうの食事の場合、1日に発生したおならの量は275ccで、このうちメタンガスが約60ccだったが、高カロリーの宇宙食を食べると、おなら560ccを生産し、その中に水素ガス205cc、メタンガス90ccが含まれていた。
 密閉された宇宙船の船内には、電気系統の装置が複雑に配置されているから、水素やメタンなどの可燃性ガスが船内に充満すると、スパークによって爆発する危険性が考えられる。宇宙旅行では、飛行士のおならが問題になった。世界で最も大規模におなら研究した組織はNASAだ。その結果、宇宙食はおなら発生の少ないものに改良された。

 おならは爆発する
 NASAの研究で、おならには約400種類のガスが混じっていることがわかった。窒素、炭酸ガス、水素、メタン、酸素が主成分だが、このうちメタンガスと水素は天然ガスとして燃料に用いられるくらいだから、よく燃える。…
 1978年、デンマークの病院で手術中、患者の腸内に溜まったガスが電気メスの熱で引火、爆発するという事故が起こった。…結腸をメチャメチャにするほどひどものだった。…患者は敗血症を併発して死んだ。
 こうした爆発事故は、それまでの20年間に、外国で9件、日本でも2件起こっている。日本の一例は、…横行結腸に電気メスをあてたとたん、「バーン」と爆発、あたりに血や便が飛び散り、腸が裂けた。命に別状はなかったが、患者は余分に腸を切られる羽目になった。
 もっとも現在は、こうした事故の心配はない。手術前に、すっかり腸内を掃除したり、反対に下から炭酸ガスを注入したりしてから、メスを使うからだ。

 危険なガス人間は3人に1人
 メタンも水素も無臭だから、においの強いおならより、においのないほうが爆発の危険性が高い。といっても、体内ガスの成分は個人差が大きい。実際は、メタン生産能力のない人のほうが多数なのだ。
 …成人の3分の2は、メタンを生産する腸内細菌をもち合わせていない。いいかえると、3人に1人がメタン発生の危険人物である。
 
 我慢したおならはどこへ行く
 おならを我慢していると、しばらくは腹がはって苦しいが、やがて体内に吸収されてしまう。だから、後でしようと思っても、一度止めたら、もう出ない。
 我慢したおならは、小腸まで逆流して吸収され、血液中に入って体内をめぐる。
 吐く息の中に水素が含まれているが、これは消化管のガスが血液に吸収され、肺から呼気に入って排泄されたもの。人は口からも“おなら”を出しているのである。
 明治5年、日本に鉄道が開通した当初、客車にトイレの設備がなかった。そのくせ窓から放尿すれば罰金10円、放屁1発罰金5円という定めがあった。5円で米が150キロも買えた時代だから、みんな、おならを懸命に我慢した。…
(引用ここまで)

 いや~あ、面白い。この本の発行は1984年だから、35年も前のもので、単位のmlがccと表記されたり、二酸化炭素が炭酸ガスであったり、ウエルシュ菌がウエルシ菌となっている。でも、その内容はちっとも古くなく、今でもチャンと通用します。

 この記事を下書きしていたところ、今日では「放屁1発罰金5円」という罰金は取られないものの、屁をこいて音や臭いが周りにまき散らされては迷惑千万ですから、音も臭いも消すパンツができないか、なんと、これをけっこういい線まで進めた高校生の研究グループがいました。そのネットニュースは次のとおり。
 7.15配信「オナラの音と臭いを消すパンツ」高校生が開発、商品化めざす  
 
<2日前の日記:夕食>(記憶力増強トレーニング ※2
4日前と2日前をごっちゃに思い出す。0点

※1 2012.9.2別立てブログ記事で書きましたが、毎日何か楽しい出来事が少なくとも1つはあったはずであり、それを書き綴っていけば落ち込みから脱却できるとのことで、小生も“一日一楽”日記を付け始めました。
 また、このブログの2015.3.3の記事で紹介しました、ひすいこたろう著「ものの見方検定」に書かれている「小さな幸せに気づくレッスン」で次のように述べられています。
 「わたしは今日幸せでした。なぜならば…」、これの続きを3つ考えてから寝てください。寝る前に幸せを味わって眠ると、不思議と、朝起きたときの表情が違うんです。これも続けるとよくわかるのでぜひお試しくださいね。
 小生も早速これを始め、うち1つを記事にしたところです。
※2 2014.6.3ブログ記事「 100歳までボケない101の方法 」で書きましたが、その中で衝撃を受けたのが「2日前の日記を付けよう」で、次のように書かれています。
 記憶力を維持し、さらには高めることができ、ボケ防止に役立つ効果が大きいから、ぜひやってみてください。例えば2日前に食べたものを思い出すのはどうでしょう。前日のことならかなり鮮明に覚えていると思いますが、2日前となると途端にあやしくなりませんか。
 よって、小生も早速2日前の日記を付け始めたところです。
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