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7.26 頭のいい人は脳が重いか [学び]

<一日一楽日記>(落ち込みから脱却・幸せ膨らむ ※1
 「からだの雑学事典」(佐伯誠一)からの引用記事を7月3日に書いたのだが、読み終わってみて、けっこう面白い記事が何本かあった。今日は、その一つを紹介しよう。
(以下引用)

 人間の脳は、大脳、小脳、中脳、延髄からできている。そのうち大脳は、脳の中でいちばん大きく、脳の大部分を占めている。
 大脳は、脳の中でも最も重要なはたらきをし、人間の知恵のもとだ。このはたらきをするのが、大脳の表面の大脳皮質に並んでいる神経細胞と、神経細胞から出ている突起である。
 大脳の表面の皮は平均2.5ミリの薄さしかなく、深いしわが寄っている。しわを伸ばして広げると、おとなで約2200平方センチ、ちょうど新聞紙1ページの広さになる。これが大脳皮質である。そして、ここには神経細胞が140億個もぎっしり並んでいる。
 ところで、脳の重さと頭のよし悪しはまったく関係ない。
 日本人の大脳の大きさは、成人男子で1350*~1400グラム、女子で1200~1250グラム。(注 *印 投稿時1000としていましたが、転記ミスしたようです。訂正します。本を捨ててしまったので正確性を欠きますが。)
 もし脳が重いほどいいというのであれば、男性は女性より常に利口ということになるが、こんなことを真面目に信じる人はいないだろう。
 まして4キロ以上もあるゾウや、9キロ以上もあるクジラが、人間よりはるかに利口などということはあり得ない。天才や偉人たちの脳の重さを調べても、平均より重い人・軽い人さまざまである。(本項付随イラスト「天才たちの脳の重さもイロイロだ!」に6例示され、小さい例としてノーベル文学賞受賞者アナトール・フランス(男性)の1000gが挙げられている。)
 大脳皮質の神経細胞の数は、年齢、性別、人種などによって異なることはなく、生まれたときから同じであり、年を取るにしたがって、その機能を失うと言われている。
 1個の神経細胞には数十から数千もの突起が出ているが、これが隣の神経細胞と複雑にからみ合っている。大脳に刺激を与えると、このからみ合いが複雑になる。
 頭のよい悪いの違いは、これらのからみ合いの具合、いいかえると神経の配線のよし悪しによるのである。
(引用ここまで)

 最近の研究では、脳の神経細胞は加齢で数を減らしても、部分的に増えることもあることがわかった。それは短期記憶をつかさどる海馬という部分である。
 そして、高齢となっても脳は使えば使うほど神経細胞の突起のからみ合いが増え、これは決して衰えるものではなく、ますます頭が良くなると言われている。年を食うと、そこまでの努力をほとんど誰もしなくなるだけのこと。そして、どんなものも使わなきゃ衰えるのであり、一般的に年を食えば食うほど頭を使わなくなり、神経細胞は減り、突起のからみ合いも消え、やがてボケるのである。
 なお、チンパンジーの脳の構造はヒトと酷似しており、脳の容積はヒトの3分の1ぐらいだから、大脳皮質の表面積となると約2分の1となる。よって、神経細胞の数はヒトの約2分の1を下回るようなことは決してなかろう。ひょっとすると、同じかもしれない。というのは、ネズミの脳は0.4グラムしかないし、イヌは100グラムしかないが、けっこう利口な動物であるからだ。
 となると、ヒトはボケボケしてはいられない。毎日ボヤーッと過ごしていると、頭の良さはチンパンジーに負けてしまうかもよ。
 これに対する反論として、「チンパンジーのおでこは小さく、おでこの内側にある前頭葉(記憶を照らし合わせて判断を下したり、ものごとを考えたりする“人間らしさ”を表出する大脳)が発達していないから低能だ。」という説明がまかり通っている。
 しかし、ヒトの頭蓋骨は単に幼形成熟しただけのことであり、生まれたばかりの赤ちゃんはヒトもチンパンジーも頭蓋骨の形は似ている。チンパンジーは、幼いときに比べて大人になるにしたがい頭蓋骨をかなり変形させ、顎を発達させたにすぎない。脳の神経細胞の数はヒトもチンパンジーも生まれたときと大人になったときと変化はないのだから、この説明は間違っている。
 先に言ったように「脳は使えば使うほど神経細胞の突起のからみ合いが増える」のであるからして、我々は、チンパンジーに負けないよう、毎日頭を使わなきゃいかんのです。

 ところで、ヒトと類人猿の頭脳はどれくらいの違いがあるのか、その事例紹介を別立てブログで記事にしていますが、面白いものを4つ紹介しましょう。
・夕陽を見つめるチンパンジー(Vol.2)
 http://suiseisnka.blog.fc2.com/blog-entry-22.html
・歌を口ずさむゴリラたち
 http://suiseisnka.blog.fc2.com/blog-entry-23.html
・首飾りをつくるオランウータン
 http://suiseisnka.blog.fc2.com/blog-entry-24.html
・瞬間記憶ができるチンパンジー、これができない人間
 http://suiseisnka.blog.fc2.com/blog-entry-62.html
 
<2日前の日記:夕食>(記憶力増強トレーニング ※2
3日前と1日前がごっちゃ。0点。チンパンジーに負けたかも。

※1 2012.9.2別立てブログ記事で書きましたが、毎日何か楽しい出来事が少なくとも1つはあったはずであり、それを書き綴っていけば落ち込みから脱却できるとのことで、小生も“一日一楽”日記を付け始めました。
 また、このブログの2015.3.3の記事で紹介しました、ひすいこたろう著「ものの見方検定」に書かれている「小さな幸せに気づくレッスン」で次のように述べられています。
 「わたしは今日幸せでした。なぜならば…」、これの続きを3つ考えてから寝てください。寝る前に幸せを味わって眠ると、不思議と、朝起きたときの表情が違うんです。これも続けるとよくわかるのでぜひお試しくださいね。
 小生も早速これを始め、うち1つを記事にしたところです。
※2 2014.6.3ブログ記事「 100歳までボケない101の方法 」で書きましたが、その中で衝撃を受けたのが「2日前の日記を付けよう」で、次のように書かれています。
 記憶力を維持し、さらには高めることができ、ボケ防止に役立つ効果が大きいから、ぜひやってみてください。例えば2日前に食べたものを思い出すのはどうでしょう。前日のことならかなり鮮明に覚えていると思いますが、2日前となると途端にあやしくなりませんか。
 よって、小生も早速2日前の日記を付け始めたところです。
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