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1.20 飛騨古川「八ツ三館」での湯治  [湯治旅行/宿泊旅行]

<一日一楽日記>(落ち込みから脱却・幸せ膨らむ ※1
 昨日の日記で、JR高山線で、高山の隣の古川にある「八ツ三館(やっさんかん)」で宿泊したことを書いた。今日は、そこでの湯治について書くこととする。
 古川に温泉があるなんて聞いたことがなかったのだが、この宿にも温泉があった。ただし、湯温は31℃と低くて沸かさねばならず、また湯量も少ないから循環式だ。加えて浴槽が幾つもあるから、半分は井戸水の利用となっており、1つの浴槽は入浴剤仕様だ。でも、奥飛騨だって源泉かけ流しとは言え、ほとんど匂いはしないし濁りもないから、湯質としては大差ない。なお、内湯には趣向を凝らしてリンゴ風呂があったり、みかん風呂があったりし、これも面白い。
 露天風呂付大浴場は、翌朝は男女交代となるから、2か所が楽しめ、他に内湯だけの小浴場があるから、3回の湯治が別々の場所で楽しめるようになっている。これは有り難い。宿に着いて先ず露天風呂付大浴場に入り、朝は男女交代の露天風呂付大浴場に入り、夕食後にひと眠りした後に24時間入れる小浴場という塩梅だ。
 さて、最初の露天風呂付大浴場。ここの露天風呂には、入った所に常温の日本酒の樽が置いてあり、竹の筒(プラスチック製だが)のぐい呑みで湯治しながら一杯やれるのである。今どき、どこの宿も、深酒しての入浴はお断りとなっており、かようなサービスをするところはない。30年以上前のことだが、奥飛騨の温泉へ仲間内で行ったとき、露天風呂で一杯やらせてもらえないかと支配人に話をしたら、缶ビールなら割れてケガすることはないからとOKがもらえたが、やはり湯治には日本酒が合う。
 飲み放題とのことであったから、2つある露天風呂に入ったり出たりするたびにぐい呑みにたっぷり日本酒を注ぎ、湯に浸かりながらチビリチビリ。数回はお代わりし、1合は飲んだであろう。車中で飲んだ1合の日本酒から覚めたところでの1合の日本酒である。再びいい気分になる。
 外は気温数度の冷気であり、これでもって温まりすぎた体を冷やし、出たり入ったり。時折内湯にも入り、その後で冷水シャワーで体を冷やす。
 もう、最高である。そして、ほぼ貸し切り状態。一人二人出入りがあったが、皆、烏の行水であり、ほとんど小生一人で独占。あっという間に1時間半が経ち、そろそろ夕飯も近付き、名残惜しいが第1回目の湯治を切り上げる。
 なお、部屋には鍵が2つ置いてあり、小生と女房、気が向いたときに湯治を切り上げて部屋に帰ればよく、これは大いに助かった。
 2回目は夕食後にひと眠りした後、午後10時過ぎに内湯の小浴場へ行ってきたのだが、ここもほぼ貸し切り状態となるも、パッとしない風呂であったから、30分で切り上げる。
 3回目は翌朝。男女交代の露天風呂付大浴場であり、さすがに飲酒サービスはないも、湯治は主として露天風呂で、出たり入ったり、冷気で体を冷やしつつ、長湯。朝食時間が迫り、1時間ほどで切り上げる。ここも二人出入りがあったが、皆、烏の行水で、ほぼ小生一人で独占。
 男客はせいぜい数人のことだったから、こうした大浴場独占ができたのであろうが、皆さん、なんとももったいない入浴の仕方だ。もっとも、それによって、小生は実に有り難い湯治ができたのだから、皆さんに感謝せねばならない。
 こうして、今回、十分に満足のいく湯治を満喫できた次第。なお、露天風呂の造りは、けっこういい姿に仕上げられており、それを眺めているだけでもいい気分にさせられた。腕の立つ造園業者の手によるものだろう。

(備考)
 ヘビースモーカーの小生である。宿の部屋が禁煙になっているのかどうか気になっていたが、案の定、禁煙であった。たばこが吸えるのは館内にある1か所の喫煙室だけ。しかたなく喫煙室へ何度も足を運び、時には吸いだめのため2本連続して紫煙をくゆらす。
 しかし、寝る前の一服は、窓を開けて煙を外へ出し、禁を破る。その罰が与えられたのか、部屋を引き払うときに、たばことライターを忘れてくる。古川駅まで車で送ってもらって、列車待ち時間に駅で一服しようとし、ポケットを探れど、どこにもたばこがない。“いけねえ、部屋に忘れてきた。” 
 ついでながら、泊まった部屋には囲炉裏がある小部屋があった。ただし、囲炉裏には灰は入っていたが、炭は焚かれていなかった。この小部屋に換気扇を付けて、炭が赤く光っている囲炉裏場で喫煙できるようにしてあると最高なのだが、炭なしの灰を見ていると、なんだか裏寂しくなる。いっそのこと囲炉裏を失くせや!と叫びたくなる。
 奥飛騨のある宿では、囲炉裏場を少々改造して囲炉裏をなくすも、換気扇を付けて喫煙場所にしてあったところがあった。囲炉裏場をなくすのは、万一の地震災害を考えたとき、あちこちの部屋に炭が焚かれていたのでは宿が丸燃えになるのは必至で、そうした危なっかしいサービスはできないのであろう。ひょっとして消防法の規制があるのかもしれない。よって、そこのところは我慢するしかない。特に飛騨は大地震の危険地帯だから。

<2日前の日記:夕食>(記憶力増強トレーニング ※2
おいしい宿食であった。

※1 2012.9.2別立てブログ記事で書きましたが、毎日何か楽しい出来事が少なくとも1つはあったはずであり、それを書き綴っていけば落ち込みから脱却できるとのことで、小生も“一日一楽”日記を付け始めました。
 また、このブログの2015.3.3の記事で紹介しました、ひすいこたろう著「ものの見方検定」に書かれている「小さな幸せに気づくレッスン」で次のように述べられています。
 「わたしは今日幸せでした。なぜならば…」、これの続きを3つ考えてから寝てください。寝る前に幸せを味わって眠ると、不思議と、朝起きたときの表情が違うんです。これも続けるとよくわかるのでぜひお試しくださいね。
 小生も早速これを始め、うち1つを記事にしたところです。
※2 2014.6.3ブログ記事「 100歳までボケない101の方法 」で書きましたが、その中で衝撃を受けたのが「2日前の日記を付けよう」で、次のように書かれています。
 記憶力を維持し、さらには高めることができ、ボケ防止に役立つ効果が大きいから、ぜひやってみてください。例えば2日前に食べたものを思い出すのはどうでしょう。前日のことならかなり鮮明に覚えていると思いますが、2日前となると途端にあやしくなりませんか。
 よって、小生も早速2日前の日記を付け始めたところです。
コメント(4) 
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コメント 4

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どろんこさん定番の「湯治旅行」。
今回も楽しめました。
温と冷を繰り返してやるどろんこさん独特の湯治法。
これはいいですよね。
わたしもこちら韓国の温泉で、これ、やります。
温泉といっても、温泉らしい匂いのするところは
ほんと少ないんですけどね。
湯治場の匂いが懐かしいどす。
露天風呂でのちびりちびりの日本酒。
こたえられないですよね。
一日一楽にあるず一日極楽です。
飛騨の温泉場。
いつかぜひ行ってみたいです。
by お名前(必須) (2020-01-23 19:01) 

天安

あ、名前を忘れました。(でもすぐわかりますよね^^)
天安です。
またの湯治旅行、楽しみにしてます。

by 天安 (2020-01-23 19:04) 

どろんこ

天安さん、コメント有り難うございます。
いつも読んでいただいていますから、湯治旅行を書くときにはつい力が入ります。
カメラを持っていって写真撮影するといいのですが、それじゃあ半分仕事になってしまうから、止め。
女房に、以前、旅するときはカメラを持っていったら、と言われたことがあるのですが、“いい景色は網膜に焼き付けておけばいい”ということで、女房も納得。以来、カメラなし。
by どろんこ (2020-01-24 11:20) 

天安

景色は網膜に。
いつもながらですが、こういうどろんこさんのマインドが
すばらしいですね。
わたしもどちらかというと網膜主義です。
カメラではなく記憶の深奥に刻んでおきたいですね。
文章で見えるようにしてもらえれば
それのほうが何十倍もありがたいです。
by 天安 (2020-01-24 14:09) 

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